農山漁村文化協会東北支部(仙台市)

「三方よし」の精神で、農業農村への理解を深める

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東北支部(宮城県仙台市)

谷口環樹

「三方よし」の理念というのをご存知でしょうか。近江商人の家訓で、売り手よし、買い手よし、世間よしを言い、「商取引においては、当事者の売り手と買い手だけでなく、その取り引が社会全体の幸福につながるものでなければならないという」(同志社大学・末永國紀)、今日の日本では忘れられたかのような精神のことです。

昨秋、福島県喜多方市で開催された「水源の里シンポジウム」では、「上流は下流を思い、下流は上流に感謝する」がキャッチフレーズ、また「教育ファーム推進事業」では、東北各地の生産者と地元の消費者との交流だけでなく、遠く東京の小学校とも交流がなされています。これらの動きは、農業や食への関心をきっかけに売り手と買い手との関係を超えて、都会での暮らしや社会そのもののあり方を見つめ直そうとするものです。東北の農業や食に係わる方々と共に消費者、都会の人々に農業農村のことに少しでも理解を深めてもらえるよう、三方よしの精神で活動をしていきたいと思います。

■〒980-0011 仙台市青葉区上杉1-16-3JAビル別館

農山漁村文化協会北海道支部(札幌市)

先人に学ぶ出版活動と、新しい農家経営の支援

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北海道支部(北海道札幌市)

小島英明

北海道支部は開設してもう少しで35年になります。昨年の12月には当支部の企画で、本場のハム作りで北海道に畜産王国を築いたドイツ人の伝記「大きな手 大きな愛―函館カール・レイモン物語」を出版しました。こうした北海道の基礎を築いた先人から学ぶ本の企画は、苛酷な条件の下で北海道農業の黎明期に生きた農家のロマンを描いた小説「人間の土地・全8巻」が始まりでした。これからも北海道の先人の英知に学び、伝える出版を積極的行なってゆきます。

北海道ではこの10年間に「新しい農家経営」が育ってきています。その中心は作る作目が増えたということです。元々自家用畑では年間50種近くも作られていましたが、大規模畑作の販売用にはわずかに3、4種類だけ。原因は産直が広まったことです。農家と消費者の距離が近くなり、消費者は食材の多様化を求めたからです。食味や安全・安心という点でも農家は栽培法を変えてきました。

一方、農家の高齢化や地域全体の農業労働力の減少という事情からも経営環境は大きく変わりました。規模を縮小しても資材の自給などで儲けを維持したり、放牧化の動きも顕著になってきました。

当支部では、地域の皆様の様々な活動を支援し、北海道で永続して農業を営み、地域に住み続けるための農村文化活動を展開します。

※小島支部長は9月に定年退職。後任は大平支部長です。

■〒060-0001 札幌市中央区北1条西7丁目4タキモトビル4F

農山漁村文化協会九州支部(福岡市)

「土つくり運動」から食育、環境問題へ広がる地域活動

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九州沖縄支部(福岡県福岡市)

吉瀬正彦

今、九州各地で個性豊かな「新・土つくり運動」がじわりと広がっている。例えば長崎県の「生ごみリサイクルで元気野菜つくり」活動。これは市民団体「大地といのちの会」が保育園・学校・企業・農家などに呼びかけ、行政も動かし広がっていった。福岡県の大木町や築上町ではし尿や生ごみをバイオマス循環で液肥化、減肥減農薬栽培に成功している。糸島農協では生ごみコンポスト「すてなんな君」の販売を始めたが好評だ。鹿児島県のあおぞら農協では専業農家による土つくり研修を重ね成果を上げ、福岡の主婦のメンバーで構成する「地球のめぐみ」では竹パウダーを利用したコンポスト堆肥つくりが口コミで広がっている。

これらの活動が以前からある「土つくり運動」と異なるのは農家だけの取組ではなく、多くの市民、学校など地域の人々を巻き込み、食育や環境問題にも関係する運動になっていることである。本支部ではこうした活動を応援し情報交換をしてネットワークをつくっていきたい。

■〒812-0029 福岡市博多区古門戸町5-18ぎんなんエポック518 3F

農山漁村文化協会近畿支部(大阪市)

「食」というテーブルの上で、農家と消費者をつなぐ

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近畿支部(大阪府大阪市)

西田文彦

近畿支部は大阪支所開設から18年目、支部になり3年目を迎える新しい支部です。近畿支部での最近の取組みとして、昨年の農薬混入、老舗料理店の偽装など食の不安に関する事柄の中の一つである、汚染米事件について、その根底にあるMA米の勉強会を行いました。そこから「増刊現代農業」『金融危機を希望に転じる』(1月刊)の記事が生まれた事は一つの成果となりました。

近畿農業を一言でいえば、特産作物のブランド産地が多く、また、都市農業が力強く行われているということです。食に関しては江戸時代「天下の台所」と言われた様に、全国から食の情報が集積され、発信されてきた地域でもあり、現在もその気質は引継がれています。

この様な地域、歴史の中で、近畿支部としては「食」と言うテーブルの上で、多様な生産者と都市部に住む多くの消費者、そして未来を育む教育を繋ぐ情報の発信を目指し活動していく所存です。今後とも情報提供、ご意見等、ご支援、賜ります様よろしくお願い申し上げます。

■〒536-0014 大阪市城東区鴫野西2-5-22農民会館2F

農山漁村文化協会東海北陸支部(名古屋市)

子どもたちが、地産地消の良さをPRする「教育ファーム」

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東海北陸支部(愛知県名古屋市)田村雅彦

当支部の名称が旧来の東海支部から、北陸3県をあらたな活動領域に加え東海北陸支部に変わりました。最近の管内での注目すべき動きとして、「教育ファーム」があります。子どもたちが地域の「農」を多種多様に体験しながら地域のよさ、豊かさを実感し、一人ひとりが「ふるさと」を心に刻んでいく取り組みです。「総合的な学習の時間」で地域の米と梨に注目したある小学校では、地域の土地改良区、農業高校、精粉会社、パン工場の協力で、自分でつくった米粉パンに梨ジャムをつけて食べることを目標にした取り組みがされていました。地産地消のよさを地元の人たちにPRしたいとのことです。

当支部では地域の「農」を守り、暮らしを豊かにしていくための様々な取り組みに学び、それを広めていく「伝道師」のような役割を果たせれば、と思っております。今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

■〒450-0003 名古屋市中村区名駅南2-8-16文栄ビル

 農山漁村文化協会長野事務所(長野市)

食農の体験交流と出版活動で、地域の誇りを次代に伝える

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関東甲信越支部(栃木県小山市、長野県長野市)相澤啓一

わが支部は首都圏近郊に二つの事務所を構え、地域の情報発信の拠点として活動しています。都市農村交流、就農、食育、田舎暮らしをしたい方など、農文協のネットワークを是非ご活用ください。今、力を入れているのは、「教育ファーム」「食育推進」です。群馬県で行われた「食育フェアー全国大会」や「群馬の食文化研究会」では事務局としてお手伝いをしています。

体験交流だけでなく、長野県での自分たちの生きる場・暮らしの場の聞き取り調査を、「信州いいやま食の風土記」「信州ながの食の風土記」として出版し、子供たちに「私のふるさと」を伝える活動もお手伝いしています。皆さんも地域にある「誇り」を本にまとめてみませんか。

90年前、長野県に、郷土愛に燃え、学ぶ喜びを熱く説いた三澤勝衛という地理教師がいました。その著作集を「風土の発見と創造」全4巻として出版。暮らしの場としての地域づくりを「風土産業論」として見つめなおしています。ふるさとの誇りの再発見に、ぜひご一読下さい。

■〒380-0836 長野市南県町685-2食糧会館4F

農山漁村文化協会中国四国支部(岡山市)

高齢化の先進地域こそ、問題解決のトップランナーtyuusi

2009年4月

中国四国支部(岡山県岡山市)

福留均

中国四国支部は1976年、岡山市に設置されました。現在、最年長78歳から下は23歳の12名の元気あふれる職員が活動しています。一昨年当会より出版されました「ムラは問う」にも表現されておりますが、中国四国管内の特徴として、中間地域・山間地域・島嶼地域が多く農業経営規模が比較的小さく、農業従事者の高齢化も全国で一番進んでいるということがあります。しかし決して後ろ向きに考えているばかりではありません。世界的にも高齢化が問題となっていますが、この課題解決のトップランナーとしての皆様の取組みをつかまえて、住んでいる地域で生き生きと楽しく永続的に農業が営める道筋を一緒になって考え支援して行きたいと思っております。

また今年の6月には第4回食育推進全国大会が島根県で開催されます。これを機会に管内の食育ネットワークづくりにも力を入れて行きたい。小・中・高等学校にも積極的に訪問し、食べものや農業・農村のことについてお話させていただきたいと思います。

■〒700-0826 岡山市北区磨屋町1-5セシルプラザ岡山4F

農山漁村文化協会関東甲信越支部(小山市)

食農の体験交流と出版活動で、地域の誇りを次代に伝える

kanntou

関東甲信越支部(栃木県小山市、長野県長野市)相澤啓一

わが支部は首都圏近郊に二つの事務所を構え、地域の情報発信の拠点として活動しています。都市農村交流、就農、食育、田舎暮らしをしたい方など、農 文協のネットワークを是非ご活用ください。今、力を入れているのは、「教育ファーム」「食育推進」です。群馬県で行われた「食育フェアー全国大会」や「群 馬の食文化研究会」では事務局としてお手伝いをしています。

体験交流だけでなく、長野県での自分たちの生きる場・暮らしの場の聞き取り調査を、「信州いいやま食の風土記」「信州ながの食の風土記」として出版し、子供たちに「私のふるさと」を伝える活動もお手伝いしています。皆さんも地域にある「誇り」を本にまとめてみませんか。

90年前、長野県に、郷土愛に燃え、学ぶ喜びを熱く説いた三澤勝衛という地理教師がいました。その著作集を「風土の発見と創造」全4巻として出版。暮らしの場としての地域づくりを「風土産業論」として見つめなおしています。ふるさとの誇りの再発見に、ぜひご一読下さい。

■〒380-0836 長野市南県町685-2食糧会館4F

東北農村文化協会・フォーラム 開催のご案内

講演:「みんなで給食の野菜、自給5割をめざして」

―高畠町二井宿小学校の食農実践―

伊澤良治 氏(山形県高畠町二井宿小学校 校長)

日時:2009年11月21日(土)14時開始 17時半終了

会場:宮城県婦人会館 講堂 自由参加(無料)

住所:仙台市青葉区錦町一丁目1-20TEL022-222-7721

※ 懇親会 18時~20時 (会場 同婦人会館桐の間 懇親会の参加料必要 )

開催事務局:東北農村文化協会(略称東北農文協)

住所:仙台市青葉区上杉1丁目16−3JAビル別館内

(社)農山漁村文化協会東北支部内 電話022-262-5804 FAX022-221-2235 (事務担当奥山)

~~~ 講師のご紹介 ~~(雑誌「食農教育」執筆記事から)~~

●「つくられた生活」からぬけ出したい・・・・食農教育で目指したいこと!

児童数70名の二井宿小学校では、子どもたちが卒業するまでに、12品目の農作物を栽培できるようになることを目標としている。同時に、学校給食に使用する野菜の「5割自給」をめざしている(もち米も含む)。給食に使用する野菜の5割を子どもたちが学校農園で栽培し、まかなおうという試みだ。 なぜ、このようなことをめざしているのか。前任校の高畠町立和田小学校で、校区の小中学生の子どもたちの放課後と土日の生活を調査したことがある。すると小学生から中学三年生まで、ゲームとテレビ、漫画にかなりの時間を費やしているという結果がでた。この傾向は都会の子どもとそう変わらないのだろう。 一方、農業県といわれる山形県の域内食料自給率(米を除く)は、わずか2割。見回してみれば、家には畑があるにもかかわらず、食事のおかずをできあいの惣菜で間に合わせている家庭も多い。ゲームやテレビ、漫画に時間を費やす子どもたちと家庭の食事のあり方は、たぶんどこかでつながっている。それぞれが自分の意思でやっていることではあろうが、大きな流れのなかで、「やらされている、生活がつくられている」ことを感じる。「つくられた生活」をぬけ出して子どもたち一人ひとりが自立するために、給食野菜の自給体験を通して、「生きる技術と知恵」を身につけてもらいたい。「5割自給」をめざす意図はそこにある・・・・・・・・

そして今、子ども達の頑張りは地域にも波及して、地域の農家による食材納入や父兄による家庭内自給率向上の取り組みなどにも・・・。  ~~~~~思う存分に語っていただきます~~~~~~~~

※企画趣旨: これまで、牛乳と酪農のことを考えました。その後、肉牛・畜産について、そして、稲作技術や田んぼ米つくりの農家の思いについても考えました。農地法改正についての学習をしました。2月のシンポジウムは「これからの時代を考えながら、作り手と食べ手が考え、交流し、希望を見つけませんかー」と呼びかけて行われました。 今回はその流れも含め、広く「教育」「食育」の側面を語り、考える企画です。どうぞ、お誘いあわせてご参加ください。