「直売名人になる!」講習を行いました。:中国四国支部より

真庭市商工観光課「真庭市雇用促進協議会」主催
「直売名人になる!」講習を行いました。

講師に広島県神石高原町の伊勢村文英さんを迎え、農文協職員向井がコーディネーターとして参加しました。
来場された方は幅広く、若手専業農家、定年して直売所に出荷されている方、自家菜園を始められた方々27名が集まりました。

伊勢村さんは「農業は命のいかしあい」をモットーに、広島県神石高原町で有機無農薬栽培に取り組んでおられます。生産者と消費者の提携グループである「かたつむりの会」をはじめ、スーパーや百貨店、福山市内での週1回の直売所など多岐にわたる出荷形態で出荷されていますが、そのいずれも「直売」です。「野菜の切れ目が縁の切れ目」になってしまう集荷形態の中で培われた周年出荷のための基本技術「混植」のほか、様々な基本技術、「土づくり」「草」「虫」「病害虫」について話していただきました。

tyuusi01

お話を伺って
伊勢村さんの「虫」への「知恵」に、非常に驚かされました。

「寄生蜂を活かし、増えすぎたら取る」

tyuusi02朝、伊勢村さんのキャベツ畑に伺った時のこと、

モンシロチョウが飛んでいたので「アオムシはどうしてるんですか」と聞くと、少しかがんですぐに「これを見て御覧」と、二匹のアオムシをキャベツの葉の上に載せて見せてくれました。アオムシと、少し黄色がかったアオムシ。「この黄色いアオムシには、寄生蜂の幼虫が入ってるんだよ。こちらは成虫にはなれない。農薬を使ってアオムシなくすと、こういう虫もいなくなっちゃうんだよな」と。
その知識と、探し出すスピードに、非常に驚きました。また「ちょうちょが多すぎる時にはね、夜取ればいいんだよ。ははは。近くの少し背の高い葉の裏で寝てるんだよね。多いと思ったら二日続けて取ればいい。この春は60匹取ったよ。ソラマメにたくさんついてたね」とのこと。薬で対応する時は薬の知識。有機農業は虫に対する「知恵」のようなものが大切なのだと感じました。

参加者からは「草」に対する考え方、「土づくり」の話などが参考になった、という意見が多かったです。

最後に直売所名人を志す人たちへのポイントとして、
・特産品を皆で考えてほしい:よーいドンではない、一人一人が考えてとにかく作ってみる
・シンボルマーク、ラベルを作り、自分の名前を売る:少し直売所を見たが、名前のラベルが一つもなかった。例えばナスなら山のナスの中から、自分のものを選んでもらう工夫が大切。

というアドバイスをされていました

何度も言われていたのは「風車は、風を受けて回りますよね。みなさんは、風を待ってはいけない。自分自身が風車になって、走ってほしい。」ということでした。「一歩」と言いますが、自身で一歩を踏み出すということが、名人への一歩なのだと感じました。

講演会の後には懇親会が行われ、活発な意見が交わされていました。

農文協では、講習会への講師紹介、職員派遣を行っています。
ご関心がある方は、まずはお問い合わせください。

農文協・中国四国支部(岡山) TEL:086-231-2693 FAX086-232-0385
E-mail:hukudome@mail.ruralnet.or.jp

■「混植」「直売」に関する農文協の書籍案内

9784540092831農家が教える混植・輪作の知恵(税込1200円)

初めての畑ではとてもよく育ってくれた作物が,続けて栽培するとうまく育たない。なぜ? そんなとき頼りになるのが,土をよくして病害虫を防ぐ,混植・輪 作の農家の知恵。農薬がなかった時代,農家はどうやって病害虫を防いだのか? 最新の科学的な知見も含めて,作物同士の組合せと(混植・混作・輪作)害虫 との相性など,農家の智恵とそのやり方を追究します。






9784540121357農家が教える品種選び読本(税込1200円)

「品種(たね)」にはいろんな楽しみが秘められています。この本では,農家が自らを表現するための大切な柱である「品種(たね)」を,品種に夢を託す農家 の思いと技,そして自分の目的にあわせた,例えば直売所向きの品種ならどこに着目すればいいかといった着眼点,さらには自分オリジナル品種を作り出す技ま でを集大成しました。種苗会社のエリート品種もいいが,自分の畑にあわせて選抜して作る品種もいい。品種を選ぶ楽しみ,品種を作る技と楽しさ,育種の基本 を,一冊丸ごと紹介します。





■「現代農業」過去の伊勢村文英さんの記事(ルーラル電子図書館でご覧になれます。見出しまでは無料です)

一枚に色々植わっていた畑をヒントに(2011年8月号)
ザ・混植 草を生やすくらいなら野菜を生やす(2009年8月号)
ハブソウはわが家の畑改善作目(2009年10月号)
単品は危険が大きいから、混播(2004年5月号)